安倍総理たちの提案する緊急事態条項の実態は、ヒトラーを生み出したワイマール憲法の緊急事態条項の進化バージョン

歴史上の有名な独裁者であるヒトラーの場合は、独裁権を手に入れるために、

 

まずファーストステップとして、

 

ドイツのワイマール憲法の緊急事態条項を利用して言論を封じ邪魔者を排除し、議会でも反対政党の議員たちを逮捕したり議席を無効にしたりして、国会議員の大多数が自分のイエスマンで占めるようにして、それでも足りない人数分の議員たちは脅迫的雰囲気の中で仲間に引き入れて三分の二議席を確保しました。

 

そしてセカンドステップとして、

 

三分の二の数の力によって、ヒトラーを親玉とする内閣が法律を作ることができるようにする全権委任法を通過させて独裁権を手にいれました。

 

親玉のヒトラーに逆らえる者は誰もいなかったから、ヒトラーの考えが法律になるか、ヒトラーがOKしたことが法律になるか、どちらかしかありませんでした。

 

ですから、全権委任法は字面を見ると内閣の独裁だったけど、実質的には、ヒトラーが独裁者になるためのものでした。

 

以上からわかるように、ヒトラーは、

 

①ファーストステップとして緊急事態条項を利用して邪魔者を排除して3分の2の数の力を得、

②セカンドステップとしてその数の力によって全権委任法を可決させて独裁者になり、

 

と、二手間かけて独裁者になったのでした。

 

それに対して、安倍総理たちの緊急事態条項には最初から「総理を親玉とする内閣が実質的な法律(=法律と同等の効力を持つ政令)を作ることができるルール」がセットで盛り込まれています。

 

ですので、

 

ヒトラーのように二手間かける必要はなく、国民投票で通しさえすれば、あとはただそれを宣言するだけで、いつでも総理はヒトラーみたいに独裁権を手に入れることができてしまいます。

 

その意味で、安倍総理たちの緊急事態条項はワイマール憲法の進化バージョン、より強力な黒魔術の杖だと言っていいと思います。

 

第一次安倍内閣でも今の第二次安倍内閣でも副総理をつとめてる麻生太郎氏は2013年7月29日の晩の講演会で、

 

憲法改正をめぐり、ヒトラーの率いた戦前ドイツのナチス政権時代に触れた中で、

 

「ドイツのワイマール憲法はいつの間にか変わっていた。誰も気がつかない間に変わった。あの手口を学んだらどうか」と言っています。

 

「あの手口」というのはヒトラーを親玉とするナチスドイツの手口」のことですが、

 

まさに安倍総理たちはヒトラーを親玉とするナチスの手口に学んで、緊急事態条項の進化バージョンを作って国民投票を通そうとしているのではないでしょうか?

 

「安倍総理や緊急事態条項を憲法に入れたい人たちが宣伝している緊急事態条項の国民向けセールスポイントと、そのカラクリの説き明かし」に戻る

 

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